動き出したマネー
朝倉氏
 卯年の今年、世界中の株と商品相場は大きく上昇して始まりました。今年の世界の株式市場の出足を見るとほとんど全ての国で上昇、しかも大幅上昇となっています。いよいよ世界はインフレに向けてまっしぐらです。

     高級ブランド物の売れ行きが好調 現在米国で顕著となってきたのは高額消費の回復です。高級ブランドの株は上昇の一途です。売上も記録的に伸びています。明らかに株高効果が始まったのです。
 量的金融緩和第2弾によるドルばら撒きの効果がまずは富裕層の懐を温めてきたのです。これこそバブル形成の最たるものでしょう。

     今後、日本株も大幅上昇の見込み 

ついに順番がやってきました。世界の投資家の猛然とした買い付けが入ってきたのです。景気回復を意識した買い付けではありません。投資される順番が回ってきたのです。

 単に資金の行き場となって買われることになるのです。株が上昇すれば自然に景気回復です。全てはインフレに向けてのシナリオ通り、世界を操る資金の動向が予定通り動きだしたのです。
昨年から、日本や世界のM&Aは急激に増えている

 もちろんこれは日本企業だけではありません。ここに来てM&Aは世界的に急激に盛り上がり始めているのです。金利がここまで低下し、景気回復が初期段階にある今が絶好の投資時期と述べましたが、まさにその通りでしょう。

 財務省の法人企業統計では、昨年7−9月期の日本企業の設備投資は5%増と、3年ぶりに水面上に浮上したのです。特に悪いと思われていた日本の中層企業(資本金1千万円から1億円未満)においては46.6%増という驚くべき増加なのです。

 余った資金の使い道こそが悩みの種だったのです。このような企業の資金の動きは一度始まるとうなりを立てて加速していくことでしょう。

 資金は循環し、景気は予想以上の回復を見せるでしょう。そして債券市場を支えていた資金は投資へ、株へ、商品へと流れていくのです。
 今、私(朝倉)が感じているのは現在の日本、並びに世界の株式市場の理屈を超えた力強さなのです。今年は夏までに相当の上昇があると再度指摘しておきます。

 今年は金(ゴールド)に限らず、銀、銅、ニッケル、鉛、アルミ、非鉄金属は1年間上がり続けると思います。

 株は上がるが物価も上がるという新興国のような状態がやがて日本でも訪れることでしょう。