今ある「疲れ」を撃退する法 安保氏

交感神経が優位になり血流が滞って筋緊張が起こると、次には、回復を図るために、副交感神経が優位になります。
 副交感神経は、プロスタグランジンというホルモン様物質を使って、血流を回復させようとします。

プロスタグランジンには、
➀血管を拡張させる
?痛みを起こす
?発熱させる

 という3つの働きがあります。疲れが生じた患部に感じる痛みや熱、赤みを帯びた腫れなどは、いずれもプロスタグランジンが血流を回復させて組織の修復を図っている時の現象です。
 つまり、肩がガチガチにこって重くなった部分が、その後、痛くなるのは、組織を疲労から回復させようとして体が起こす「回復反射」なのです。

 頭痛持ちの人はおわかりかと思いますが、最初は頭の筋肉が強く緊張して頭が重く感じる状態になります。
 その後、昼休みや帰宅後など、ふっと気を休めて副交感神経が優位になった時に、痛みが出てきます。
 プロスタグランジンによって血管が拡張し、血液がどっと押し寄せるので、ズキンズキンという拍動性の痛みが出てくるのです。

 腰痛持ちの人も同じです。

 たとえば、職場で長時間、同じ姿勢でパソコンに向かって作業をしていると、最初は腰が重く感じるはずです。

 その後、体を休めた時に痛みが生じてきます。

 これは、筋緊張を緩和し、疲労物質を洗い流すための血流回復反射が起こるからです。

痛みは「冷やさない、温める」
 では、痛みが出たら゛どうすればいいのでしょうか。
 一番いいのは、温めるか軽い運動をして、血流を促すことです。そして、同じ姿勢から解放することが大事です。

☆ 患部にEg入れる。血管にも。
「血流を回復させる」習慣とは?
1時間に1回「心がのびのびする!」

 血流を回復させ疲れを取るには、体を動かすのが一番です。その際のコツは、仕事で続けがちな姿勢と逆の動きをすることです。