大地震の「前兆」はあった?
地震発生7日前の今月4日、茨城県鹿嶋市の下津海岸に約50頭のイルカが打ち上げられた。
これらは正確には、クジラ目マイルカ科に属する「カズハゴンドウ」という哺乳類だが、遠洋を好む性質のため、普段は海岸で目にすることはない。
この異常が「大地震の前兆だったのでは?」と話題になっている。先月大地震が起こったニュージーランドでも、地震前々日にクジラ約100頭が海岸に打ち上げられていたからだ。
「これらの現象は偶然の一致ではなく、地震と関係があるとも考えられます」
そう話すのは、元東京大学地震研究所准教授の佃為成氏。佃氏によると、地震が起こる際の地殻変動によって、海中や大気中にさまざまな変化が生じるという。
「地震が起こるプレート海域では、地下深くから熱水や硫化水素などのガスが噴き出すことがある。これによってイルカたちが方向感覚を失った可能性があるのです。
犬やカラスなど他の動物の異常行動も、これが原因という説があります。