東アジア、南アジア 田中宇氏

中国の政府系金融機関2行が、リーマンショック以降の2年間に世界の発展途上諸国に融資した資金の総額は1100億ドル以上となり、世界銀行による融資1003億ドルを上回った。中国は、途上諸国やBRICS諸国の資源開発やインフラ整備に旺盛に投資しており、中国主導で世界経済のグローバリゼーションが進んでいることが明らかになった。
途上諸国が欧米や日本に依存する場合は減っており、欧米中心の世界体制が中国によって覆されつつある。多くの石油利権が、米国から中国に移っている。

覇権の多極化が起きている。
欧米覇権の道具だった世界銀行は、中国との協調戦略に転じている。世銀総裁のゼーリックは、ブッシュ政権時代に中国の台頭を誘発した張本人でもある。

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