「大津波が原発を呑む」予言は的中した 船瀬俊介(地球環境評論家)85%

 実は、わたしは2007年9月1日『巨大地震原発を襲う』(地湧社)という警告書を出版していた。そのなかで警鐘乱打している。

地震に加えて、原発への不安は津波だ。日本中の原発は海岸線に沿って林立している。これは高熱を発する炉心を冷却するために大量の海水が必要だからだ。つまり海水面に近い位置に建設されている原子炉は、津波をモロにかぶる。どうなるのか?
 日本で記憶に新しいのが北海道、奥尻島の惨劇だ。1993年7月12日夜、M8の激震。わずか2〜3分後に、震源にもっとも近い奥尻島は最高30・6mもの巨大津波に襲われた」
 「この津波の高さは、ちょうど10階ビルに相当する。原子炉格納容器ですらすっぽり水没してしまう」

「16秒前の地震で爆発」
チェルノブイリ報告書

 この炉心爆発事故は「作業員による操作ミス」と「原子炉の欠陥」が重複して起こったというのが通説である。

 しかし、ロシア・ウクライナ両国の公式『最終報告書』が地震によるチェルノブイリ原子炉爆発を正式に認めたのだ。

地震原因『報告書』を世界メディアは黙殺
 チェルノブイリ原発地震説を葬った“悪意”とはなんなのか?

「つまり、全世界を震撼させ、驚愕させたあの大惨事の主原因は、地震の危険性の要素を考慮しなかった開発者と地質学者たちのミスだったのだ」

「反原発運動の拡大を鎮める」(IAEA事務局長)

KGB機密文書
「事故原因の公表を厳禁する」

地震説学者の失踪、ソ連側代表の首吊り“自殺”

原発マフィアは地震大国日本の市場喪失を恐れた
 では――。IAEA旧ソ連秘密警察KGBまで巻き込んで、なぜチェルノブイリ原発事故の地震説を葬り去ろうとしたのか?

 それはIAEAが世界の原子力産業の総本山であることを思い出せば、すぐに納得できるはずだ。つまり、はっきりいってしまえば同機関は「国際的原発マフィア」の司令塔なのだ。

 彼らはチェルノブイリ原発事故で原発ビジネスが頓挫することを極度に恐れた。この事故が「地震で爆発した」などという“真実”は、とうてい受入れられるものではなかった。

とりわけ、“彼ら”の頭の中にあったのは東方の巨大市場、日本への原発売り込みへの悪影響だろう。

 日本は言わずと知れた世界一の地震列島。

未曽有の原発事故が、地震だ引き起こされた――そんな事実は、まさに“彼ら”にとっては「不都合な真実」である。