崩壊か強化かの土壇場になってきたユーロ      田中 宇氏 85%

 欧州の国債危機がドイツにまで波及し、ユーロが崩壊するか、それともEU財政統合によって国債危機が乗り越えられるかという二者択一の状態が強まっている。

ドイツ国債の3分の2が売れ残り、2年ぶりに独国債が英国債より安い状況になった。

EUの国債危機を、米英金融筋による国債先物売りによる攻撃(多極化の傾向に対する米英金融覇権の防衛戦)と考えると、
独国債が急落して英国債より安くなったことは、債権金融の崩壊によって危機だったはずの米英側が、防衛戦の結果、多極化の傾向を押しのけて勝っていることを示している。

ポルトガル国債はジャンクに格下げされた。