本当は意味がない「健康診断」

 毎春、社員がぞろぞろと胸部レントゲン撮影車に並ぶ。日本人にとって定期健康診断はもはや風物詩とさえいえる存在だ。
だが、さる10月、ヨーロッパの権威ある医療研究グループが、その健診の意義を根底から問い直す研究結果を発表した。

「人間の健診は自動車の車検とは違う」。人間ドック「異常なし」はたったの8%。

 血圧、上(収縮期)は130未満、下(拡張期)は85未満というのが厚労省がメタボ検診で示す基準値だ。

 今から20年ほど前まで、40歳以上を対象とした住民健診では収縮期180未満、拡張期100未満が治療の対象外でした。

それが年々厳しくなり、メタボ健診では130/85以上が異常とされたのです。

そもそも加齢に伴い血圧が徐々に上がっていくことは自然なこと。ですが、こんな基準があるから医師が降圧剤を乱用する。

高血圧は脳卒中のリスクを増やすといわれていますが、そのリスクは高血圧自体ではなく、降圧剤の副作用という研究もあるのです。健診群の方が死亡者が多かった。見つけなくていいものまで見つける。