サルコイドーシスの原因菌特定で

治療に期待
 日本で難病指定を受けているサルコイドーシスは、長く原因菌が特定されていなかった。

欧米では結核菌が原因と疑われていたが、今回東京医科歯科大学の研究グループが赤ニキビの原因のアクネ菌が、原因菌であると突き止めた。

現在はステロイドによる対症療法が実施されているが、今後は抗菌剤を服用することで、アクネ菌の増殖や拡散を防ぐ新しい治療の可能性も見えてきた。

 サルコイドーシスは、肺、リンパ節、皮膚、眼、心臓等の臓器に炎症反応の一つである肉眼腫ができる病気で、呼吸苦、視力低下、皮膚の発疹、不整脈など場所により様々な症状が出る。

肺のリンパ節病変が9割以上のため、健康診断のX線撮影で初めて気付くことも多い。発症のピークは男女とも20代後半で、女性はそれ以外に60代前半にもピークがあり、6〜7割が自然治癒する。