食中毒の犯人は「ウェルシュ菌

食材などについて鍋に入り込み、調理で加熱されている間は、「芽胞(がほう)」というカプセルのような状態になって、しぶとく生き延びます。そして火を止め、放置されているうちに、増殖に適した55〜20℃の温度帯になると…。

いったん加熱されたことで、ライバルとなる周りの菌がいなくなり、嫌いな酸素も抜けている鍋の中は、ウェルシュ菌にとっては「天国」。

8時間ほどで食中毒を起こすほどの数まで大増殖してしまいます。少量では食中毒を起こさないウェルシュ菌ですが、こうなってしまうと、翌朝再加熱しても、大量の菌が再び芽胞を作って生き残るため、食中毒を起こしてしまうのです。

ウェルシュ菌の繁殖を防ぐポイントは、調理から2時間以内に20℃以下に冷やすこと。
カレーやシチューのような、大量に作るどろっとした料理が残ったときは、特に夏場は、鍋の粗熱がとれたあと、小分けの容器に移し、冷蔵庫に入れて保存するのがおすすめです。