プラズマとはなんだろう?

 テレビの映画劇場で名画を鑑賞するのに、大型画面のテレビがあれば楽しいですよね。最近は薄型の大型プラズマテレビが登場していますが、そもそもプラズマってなんでしょうか?魔法のテレビでしょうか?

 まず、プラズマとはなにかを簡単にご説明しましょう。冷蔵庫に入っている「氷(固体)」について考えてみてください。これを温めていくと「水(液体)」になり、さらに温めると「水蒸気(気体)」になる3つの状態の変化のことは皆さんご存じでしょう。では、もっともっと温めたらどうなると思いますか?

 原子を構成しているプラスの原子核とマイナスの電子がバラバラになります。これが「プラズマ」です。

  自由に動きまわる荷電粒子の集まりで、全体としてプラスとマイナスが同数あり中性です。「第4の物質」とも呼ばれています。
 じつは、太陽や星を含め、宇宙の99・9%以上はプラズマでできています。私たちの地球も大宇宙のプラズマの海に漂う一粒の小舟にたとえることができます。北極で見られる美しい自然のカーテンとしてのオーロラもプラズマです。

 今日、売り込み合戦の激しいプラズマテレビにも、ハイテクの匂いを感じさせる魔法の第4の物質プラズマが使われているのです。

宇宙のほとんどがプラズマ

 宇宙の神秘の世界です。宇宙の物質は何でできているのでしょうか?

 最近はダークマター暗黒物質)(宇宙空間の発光しない観測不可能な物質の総称)と呼ばれる未知の物質が宇宙の96%を占めていると考えられています。この未知の物質を除けば、私たちが知っている物質の99・9%以上は「プラズマ」でできています。

 宇宙をはじめ、地球の辺り、生活・環境応用、エネルギー応用などに、いろいろなプラズマがあります。

原子の構造と発光の正体は?

 原子は正の電荷を持つ原子核と負の電荷を持つ電子から成り立っていますが、その電子がいろいろな効果を演じ、プラズマの性質や原子特有の発光(原子スペクトル)を特徴づけています。