太陽は巨大な核融合プラズマ

 太陽の構造を見てみましょう。太陽の半径はおよそ70万キロメートルで地球の約109倍です。中心に「核」があり、その周りに「輻射層」「対流層」「光球」さらに「彩層」「コロナ」があります。

通常、私たちが目で見ているのは光球の面(約6千度)で5百キロメートルの厚みです。その上の彩層は約2千キロメートルの薄い層(数百万度)であり、その外に、数百万キロメートルにも及ぶコロナ(百万度)が広がっています。

 太陽中心の核はおよそ千5百万度であり、4個の水素原子からヘリウムが生成される核融合反応により、太陽の燃焼が維持されています。

約800万度以上では、陽子(水素原子)同士で重水素原子が生成され、その重水素と陽子でヘリウム3ができ、ヘリウム3同士でヘリウム4と2個の陽子が造られる「陽子−陽子チェイン」反応が起こります。

約1300万度以上ではヘリウムの燃焼でできた炭素、窒素、酸素を触媒とした水素燃焼反応も起こっています。
 
 太陽は重力で閉じ込められた巨大な水素の核融合のプラズマです。太陽同様に、他の輝く恒星のエネルギーも水素の核融合反応で維持されています。