老けない人の免疫力?

安保 徹氏 
フーチ 90%
 私たちの身体は、2つの方法でエネルギーを作っています。ひとつは、ブドウ糖を乳酸に分解するプロセスでエネルギーを生む方法(嫌気的解糖系と言います)。

もうひとつは、分解された乳酸を、ミトコンドリアがエサにしてエネルギーを生む方法です(好気的なミトコンドリア系と呼びます)。子供のころは前者の割合が高く、大人になると半々になり、シニアになると後者の比率が上がります。

「年をとって食が細くなった」と嘆く人がいますが、それは大きな間違いで、「小食でも持続力を保てる、じつに優れた「エコな生き方」ができる身体にようやくなれた」と喜ぶべきです。

 160くらいの血圧がなければ、気迫なんて生まれてきません。気迫がなければいい仕事などできないし、人間関係でちょっとしたストレスを感じただけで人を避けてしまおうとするはずです。

 血圧が上がっているとしたら、「壊れたから上がっている」のではなく、「上げる必要があるから上がっている」のです。機械でいえば、「フィルターを掃除してもらわないといけないから、ピーピー音がしている」とでもいうべきもので、壊れたからピーピー言っているのではない、ということです。自分の身体を、型落ちした旧モデルのように考えるのはナンセンスです。なぜ血圧が上がるのか。身体が高い血圧を求めているからです。

   人間ドックに入った人の9割に異常とは
 9割に異常値が出るというのは、検査値の設定自体に問題があるとしか思えません。
 ストレスを受けると交感神経優位の状態となり、血圧が上がり、動悸がし、食欲がなくなります。この傾きが長期間続くと、免疫力が正しく作用しなくなり、粘膜や組織に障害を抱えることになって、ゆくゆくは病気を発生します。