長期記憶のためには、海馬を騙せばいい

私たちが何かを覚えようとするとき、その情報は脳の「海馬(かいば)」というところに蓄えられます。大脳辺縁系の一部であり、親指ほどの大きさです。海馬には、主に2つの役割があります。

・短期的に記憶する
・記憶の重要さを判断する

私たちが新しく覚えた物事は、まず海馬で一時的に記憶されます。「一時的」がポイントです。基本的に、一度だけ見聞きした限りの情報は、しばらく経てば、海馬は忘れようとします。「繰り返し情報が入っていないということは、この情報は生命維持には不要な情報だ」と海馬が判断し、忘れます。

しかし、もし繰り返し情報が入っている状態があれば、話は別です。「繰り返し入ってくる情報は、生命維持に関わる大切な情報に違いない」と、海馬は判断します。大脳新皮質の「側頭葉」という別の場所に長期記憶として保存するようになります。そのため、短期記憶と長期記憶とでは、記憶される場所が異なります。

・短期記憶は、海馬で保存
・長期記憶は、側頭葉で保存

ここまでの話でお気づきのことでしょう。記憶力をよくするために、いい意味で、海馬を騙すことが必要です。

長期的に記憶するには、記憶の重要さを判断する海馬に「これは重要な情報だ。長期的に記憶しろ」と判断させればいい。

☆側頭葉にEg入れ、さらにサーチュイン遺伝子にEg入れる