肺気腫とは

 慢性気管支炎とともに、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を代表する病気です。肺気腫は、呼吸器の病気のうち息切れ症状がもっとも多いといわれています。肺気腫の息切れは、肺胞(肺の中で酸素↑・炭酸ガスのガス交換をしている袋状の薄い膜)が破壊され、その結'果として風船のように大きな穴(気腔の拡張)が多発し、肺の弾性が弱まってスムーズな呼吸が不可能になるためにおこります。

しかし、息切れの症状が急に出てくるわけではありません。徐々に進行して自覚症状としてあらわれるのは五〇〜六〇歳代になってからです。しかも、その一〇〇%近くが喫煙者であり、一対三くらいの割合で男性に多くみられます。息切れほど顕著ではありませんが、咳や痰などの症状もみられることがあります。

、消化性潰瘍(肺気腫の約三〇%に発症します。原因はまだ不明です)などの合併症があります。肺気腫には根本的な治療法がないため、悪化してくるとやがて呼吸不全におちいり死にいたるようになります。わが国よりもアメリカの男性に高い割合で肺気腫が発生し、仕事の第一線から引退しなければならない原因の一つになっているようです。

 【原因は】肺胞の壁がどのようなメカニズムで破壊されるがは、はっきりしていません。年をとるにつれて、肺胞壁の弾力が古いゴムのように低下していくためといわれます。けれども、それだけで肺気腫になるというわけではなく、外的因子、内的因子が、重なりあっておこると考えられます。ひとつ原因がはっきりしているのは{アンチトリプシン欠損による肺気腫(比較的若年でも発生しま)。喫煙、加齢、性(男)、呼吸器感染症など多くの因子が重なって、肺気腫になります。最近では、外的因子ではたんぱく分解酵素オキシダント、内的因子には遺伝的な素因が重要とされています。

たんぱく分解酵素による肺胞の破壊は、アンチトリプシン欠損症がその典型的な例です。そして、病人の好中球は、健康な人と比べて、たばこの煙によって簡単に破壊されることがわかっています。また、それは個体差があって、遺伝に基づくと考えられています。光化学大気汚染やたばこなどに含まれる各種のオキシダント(オゾン、硫黄酸化物、窒素酸化物などの総称)が、肺胞膜をそこない破壊して、やがて肺気腫になります。なお、肺胞破壊を抑制するオキシタント拮抗物質として、ビタミンC.E、べ-タカロチン・(ビタミンA)などの可能性もいわれていますが、予防効果がはっきりしているわけではありません。遺伝的な素因は、肺気腫の発生が祖父、父、子、兄弟など家族にもみられることから、ほぼ確実とされています。

  【症状は】自覚症状がもっとも多いのは息切れです。まず、階段や坂道で息切れを感じるようになります。安静にすればなおりますが、症状がさらに進行してくると口すぼめ呼吸になります。肺の病気は一般的に、吸う息よりも吐く息(呼気)のほうがむずかしく感じるものです。吐こうと努力をすればするほど吐きにくくなるため、口をすぼめて気管支内の圧力を高めて吐くような形になります。しかし、気管支喘息などほかの病気を合併しないかぎり、発作的な息切れはまずありません。胸痛もありません。さらにほかの呼吸器の病気との合併では咳や痰もありますが、肺気腫だけなら痰は無い。


α1-アンチトリプシン

 喫煙.や感染などによって、脇内の防衛機構をになうマクロファージや好中球が壊されます。そのとき、そのなかから、たんぱく分解離素が放出されてきます。もし放出されてくる酵素がそのままだと、肺は破壊されるのです。α1-アンチトリプシンは、これらの酵素に対する阻止物質のなかでも、もっとも強力なものといわれています。


対応
 気管支・細気管支・肺胞・肺胞膜・壁・呼吸筋・横隔膜・肺に関る神経・血管にEGを入れ、更にα1—アンチトリプシンにもEGを入れる
 異常マクロファージ・好中球・蛋白分解酵素・ニコチン・タール・
 ダニ・ホコリ・オキシダントダイオキシン・化学物質・
 フリーラジカル・グラム陽性球菌・グラム陰性桿菌等を抜く

  但し 症状によって夫々異なる。