ジョコビッチを世界一に導いた

グルテンフリーは本当に体にいいのか

 今、欧米で大流行中の健康法が日本でもブームとなっている。グルテンフリーという小麦を摂取しない食事法で、頭痛、めまい、下痢など、様々な体調不良が改善されるという。パン、うどん、ラーメン、揚げ物やビールなど、数多くの食べものを断つことと引き換えに、どれだけ健康になれるのか?

 昨今では、グルテンにより小腸の働きが阻害され、栄養を吸収できなくなる「グルテン不耐症」の患者が増えています
命にかかわる深刻な免疫疾患で、現在アメリカでは約200万人、133人に1人が罹患していると言われています。小麦食が進んでいる日本でもアメリカと同じか、それ以上の患者がいてもおかしくないと推測されています。

 ジョコビッチの体調不良はグルテン不耐症が原因で、グルテンフリーが大きな効果をあげた。彼のように重篤な病気でなくても、小麦を抜くメリットはあるという。

 小麦に含まれるアミロペクチンAは、砂糖以上に血糖値を急上昇させます。

食事中に急上昇した血糖値が、食後には急降下するため飢餓感を覚え、間食したくなり結果的に肥満を招く。
 さらに血糖値の乱高下により、疲れが取れない、すぐイライラする、頭痛が続くなどの慢性的な不調の原因にもなるのです。

 また、グルテンに含まれるグリアジンというたんぱく質成分が、脳に快感を与えて食欲中枢を刺激。食べるほどに脳がグルテンを欲しがり、さながら小麦中毒のようになってしまう人も増えています。この厄介な“小麦スパイラル”から抜け出せば、メタボや慢性の体調不良と決別できるのです。