世界の潮流が変わった?

増田 俊男氏
フーチ 90%
  与えられたトランプの役割、それは現状破壊
 米英は法人税カリブ海等にタックスヘイブン国家並み(20%前後)に引き下げEU加盟国のみならず、世界中から企業を米英に誘致する。
 トランプの法人税引き下げの真の狙いは、米企業の国内帰還のみならず他国企業をアメリカに取り込むためである。今までアメリカはタックスヘイブン国を所得隠しや企業流出源の悪徳国として厳しく取り締まってきたが、一転して自らタックスヘイブン(租税回避国)という悪徳国家に転身することになった。

 トランプは遠大なアメリカの指針と国是の大転換を目論んでいる新勢力のピエロに過ぎない。トランプをピエロとして使う勢力は自由拡大の波に乗って世界に進出した資本を国内に帰還させると同時に国境を封鎖して人、モノ、情報、金の出入りを取り締まろうとする。

 アメリカから自由化の遅れや為替操作国と非難されてきた中国の習近平主席が招待され、「中国は自由貿易の国際化の先頭に立って戦う」と宣言、自由を国是としたアメリカが独善、独裁国家 中国が自由の旗頭になることになった。
 TPP加盟国であるオーストラリアとニュージーランドはトランプのTPP永久離脱を受けて中国に参加打診を行っている。TPPと日中主導のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の統合などが話し合われている。