ダンピング症候群       

 早期ダンピング症候群

 胃を切除してしまうと、胃液の分泌量が低下し、貯留機能が失われるために、浸透圧の高い食べ物が胃の中に入ると、その一部はそのままあふれるように腸内に急速に排出されてしまいます。

 主症状は、冷や汗、動悸、めまい、顔面紅潮、全身倦怠感、全身脱力感、全身熱感などです。腹痛、下痢、悪心、嘔吐などの腹部症状を訴える場合もあります。横になると、たいていは症状が治まります。

  後期ダンピング症候群 

胃の内容物の急速な排出によって腸管からの炭水化物の吸収が増大すると、高血糖になります。そこでインスリンが過剰分泌され、逆に低血糖になってしまうことで起こるものです。

 食後2〜3時間たって頭痛や倦怠感、発汗、めまい、呼吸の乱れなどが現れるもので、多くは早期ダンピング症候群に引き続いて起こります。低血糖が大きな原因で起こることから、後発性芸結党症候群ともよばれています。

 治療
 早期ダンピング症候群の場合、まず食事療法を徹底します。低糖質、高たんぱく、適度な脂肪の食事で、なるべく水分を少なくします。食事のとり方は、1日5〜6回に分ける少量頻回食が理想とされます。冷たい物は避けて、食後は20〜30分ほど横になることも必要です。

 後期ダンピング症候群の場合は、1回の食事量を少なくし、ゆっくりと時間をかけてとるようにします。

 逆流性食道炎の場合、就寝のときはあおむけで寝るようにして、上体を10〜15度くらい高くすると逆流が起こりにくくなります。