レビー小体型認知症の症状

  認知障害と精神症状

 レビー小体型認知症の認知機能障害は、アルツハイマー認知症とは少し異なる面が見られます。

 アルツハイマー認知症の患者さんでは特に初期では比較的近い時期の記憶をとどめておく事が難しくなる物忘れの症状で始まる事が多いのですが、レビー小体型認知症の患者さんでは、こればかりではなく、初期より幻覚、特に幻視が現われることがしばしばです。

 幻視とは、実際には存在していないものがあるものとして生々しく見える症状で、“壁に虫が這っている”、“子どもが枕元に座っている”などが比較的よくみられます。

ふとんが人の姿にみえる“といった錯視の症状もしばしばみられます。

これらの視覚性の認知障害は暗くなると現われやすくなります。

 また、気分や態度の変動が大きく、一見全く穏やかな状態から無気力状態、興奮、錯乱といった症状を一日の中でも繰り返したり、日中に惰眠をむさぼったりすることも経験されます。

・ 運動機能障害
・ 自律神経障害