【せつ/ようとは

 いわゆるおできで、いずれも化膿菌によっておこります。皮膚の中にある毛の部分を毛包といいますが、毛包の浅い部分の化膿性の炎症は毛嚢炎といい、毛包全体とその周辺の炎症を、せつといいます。

 また、顔にできたせつは面疔といわれ、とくに注意が必要です。鼻を中心として手でおおえる範囲の部位は、静脈がいったん脳に入ってから心臓にもどるので、この部位にできた化膿性の炎症が脳内に波及しやすいためといわれています。せつがからだの各所につぎつぎと発生するものをせつ腫症といいます。

 【原因は】毛穴にブドウ球菌などの化膿菌が侵入して生じます。

 この菌は食中毒をおこす菌なので十分に気をつける必要があります。鼻腔や会陰部に常在しており、手や衣類を介して感染します。カラーやベルトですれる部位など、傷つきやすい部位にでき、糖尿病、貧血、栄養障害でも発病しやすくなります。
 【症状は】はじめは毛穴が赤く膨れてきます。しだいに腫れは拡大し痛みも強くなり、その中心に膿をもってきます。やがて膿が出て治癒しますが、細菌の毒力が強かったり、からだに抵抗力がない場合は周囲の毛包にも及び、ようとなります。ようになると、寒けがして熱が出ます。せつもぴどくなると、近くのリンパ腺が腫れて痛くなります。いずれも瘢痕を残してなおります。

 対応 せつ・よう・・そのものを抜き
 更に患部の化膿菌を抜く